台湾の金融監督管理委員会(Financial Supervisory Commission, FSC、略称:金管会)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が個人経済に及ぼした打撃に対応するため、これまで複数回にわたり各銀行に対し、返済困難に陥った個人債務者への3〜6カ月の支払猶予または返済期間延長措置を要請してきました。この受付期限は当初、2023年(民国112年)6月末をもって終了する予定でした。

しかし、コロナ後の経済回復プロセスにおいて市民が円滑に家計を立て直せるよう支援するため、金管会は2023年3月29日に各行と再協議を行い、クレジットカード代金および各種個人向けローンの債務支援措置の申請受付期間を2023年12月末まで延長することを決定しました。

金管会は3月29日、中華民国銀行商業同業公会全国聯合会(銀行公会)および関係金融機関を招集して協議を行い、以下の合意に達しました。

1. 支援措置の適用対象

新型コロナ感染症の影響を受け、ローンの返済や支払いが一時的に困難となった市民。

2. 対象となる金融商品

個人向け金融商品全般(住宅ローン、自動車ローン、各種使途制限なしの消費者ローン、クレジットカード未払代金など)。

3. 具体的な支援内容

  1. クレジットカード代金:請求代金の支払いを3〜6カ月間猶予。猶予期間中は違約金(遅延損害金)およびリボ払い手数料・利息は免除されます。
  2. その他個人ローン:元金または利息の支払いを3〜6カ月間延長・猶予。延長期間中は違約金および遅延損害金は免除されます。

4. 支援措置の適用期間

申請受付期限を従来の2023年6月末から同年12月末まで延長します。感染症の影響で返済困難となった方は、受付期間内であれば取引先銀行へ3〜6カ月の猶予・延長を申請可能です。なお、申請回数は1回に限定されません。

5. 個人信用情報への影響

猶予・延長が認められた期間中、個人の信用情報(信用情報機関への登録履歴)には悪影響を及ぼしません。


ここで申請者の方への重要な注意点として、猶予期間中の信用情報には影響しないものの、猶予期限到来後に期日通りの返済が行われなければ、その後通常通りの利息や各種費用が発生します。

したがって、延長を申請する前に、今後の総返済額や猶予期間中に発生するコストを事前に十分確認し、自身の収支状況と返済能力を冷静に見極めることが推奨されます。返済を先送りしたことで将来的な負担が過度に膨らまないよう注意が必要です。

金融機関が提供する救済措置に加え、生活費の見直しや自治体・公的機関による社会福祉給付・支援金の活用など、複合的な財務調整を検討することも有効です。ポストコロナの復興期において、互いに支え合いながら生活の安定を取り戻すことが期待されます。

金管会は銀行各社に対し、延長申請に誠実かつ迅速に対応し、申請者の正当な権利を守るよう求めるとともに、市民に対しても支援制度を早めに把握し、必要な場合は主体的に取引銀行へ相談して自身の権利と良好な信用記録を守るよう呼びかけています。

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