「スコッチ・ブライト(百利)超強力使い捨てトイレブラシ」は、アメリカの3M社が製造するバス・トイレ清掃用品である。大型量販店やスーパーをはじめ、各種オンライン通販でも広く販売されている。我が家のトイレ新装を記念して、ハンドル1本に交換用ブラシヘッド3個が付いたスターターセットをネットで購入した。購入価格はおよそ130台湾元(NT$130前後)だった。

しかし、購入後に自宅でじっくり考えてみると、この価格設定は決して財布に優しいとは言えない。本製品の売りである「交換可能で使い捨てできるブラシヘッド」には、実用上の大きな制約が存在する。ブラシヘッドに予め含まれている洗剤成分配合の青い染料は、使用中に水と接触した瞬間、完全に溶け出して水中に拡散し、洗浄液として機能する仕組みになっている。

裏を返せば、一度水につけたブラシヘッドは本来の洗剤機能を失い、ただの平凡なブラシへと変わってしまう。ここに本製品の隠れた問題点がある。とりわけ3M社は従来の毛ブラシではなく不織布タワシに近い特殊素材を採用しているため、汚れが付着しやすく、従来のブラシ毛よりも水洗いで汚れを落としにくい。そのため、毎回の使用後にブラシヘッドを廃棄・交換して初めて、3M社が想定する衛生基準を満たすことができるのだ。

一般的なユーザーが本当に毎回使用後に新しいヘッドへ交換するかどうかは、ひとまず横に置いておこう。この議論は、マイクロソフトがWindowsの新バージョンを出すたびに誰もが追従するかという話と同じで、要は個人の自由だからだ(たとえマイクロソフトが神のごとく崇拝することを勧めてきたとしても)。しかし現実問題として、色が落ちやすく、収納スペースを取り、使用ごとにヘッドを捨てなければならないトイレブラシに対して、消費者が進んでお金を払い続けるだろうか? 最初にお試しで買う人(例えば私)は間違いなく存在するが、一度使った後にリピート購入する人がどれほどいるかこそが、注目すべきポイントである。

この種のトイレ清掃用品を使う場合、製品設計の良し悪しは「使用前」と「使用後」の2つのフェーズから評価できる。3M社が掲げた設計意図は、使用前は常に清潔な新品状態を保ち省スペースに保管できること、そして使用後は速やかに取り外して新しいヘッドに交換することで、環境の二次汚染を防ぐという点にある。

しかし、3M社の志は立派であるものの、少なくとも2つの重要な判断基準が欠落している。「使用頻度」と「ブラシヘッドの単価」である。

まずは使用頻度から考えてみよう。衛生面を追求するならば、トイレを使用するたびに各自が簡単な清掃を行うことが最も望ましい。つまり、汚れを時間経過とともに蓄積させないことだ。常に清潔な状態が保たれていれば、後から使う人も心地よく利用できるだけでなく、自らが汚れの原因になることを避けようと、自然と綺麗に使おうとする意識が働く。しかし、3M社の本製品はこの基本要件を満たせない。たとえ使用ごとのヘッド交換を推奨したところで、全員がそれに従うとは限らない。それは世の中にトイレを流さない人が一定数いることからも明らかだ。そのうえ、毎日律儀に交換し続ければ、1日が終わる頃には過剰なゴミが発生してしまう。

次に、ブラシヘッドの単価について検証してみよう。仮に1世帯で1日に最低5回ヘッドを交換したとすると、日々の出費は少なくとも100元以上増加することになる(当時の概算価格)。したがって、ヘッド1個あたりの単価を5元以内に抑えて初めて、ユーザーの購買意欲と実用的な衛生基準を両立できるはずだ(ユーザーの交換意志は別問題として)。しかし、3M社の価格設定では到底その水準を実現できていない。

また、米国特許第D509033号「Handle for a cleaning tool」および第D518260号「Cleaning head for a cleaning tool」の特許保護の観点からも、他社が容易に類似品を作って価格競争を起こし、単価を下げることは期待できない。価格が下がらない以上、一般家庭がこの製品を購入しても、毎回の使用後にヘッドを取り替えるというメーカー側の想定運用を維持するのは難しい。3M社自身もこの現実を認識しているからこそ、パッケージには具体的な交換頻度を明記せず、消費者の自己判断に委ねているのではないだろうか。これは設計者の本来の思想を置き去りにしており、往々にして消費者とプロダクトの間に生じる最大のギャップである。

総じて言えば、本レポートはごく身近な生活目線での考察である。付属のブラシヘッドをすべて使い切った私に残された選択肢は、この製品の存在を潔く忘れることだけだった。結局、受け皿付きの100元の360度トイレブラシと、長持ちする89元のトイレ洗浄剤を買い直した。効果としてはこれで十分、いやむしろこちらの方が使い勝手が良い。実は3Mのブラシヘッドは、細かい部分の掃除に関して構造的な弱点を抱えている。毛先のある通常のトイレブラシのように細かく隙間に入り込まないため、フチ裏や溝など汚れが溜まりやすい箇所への「届く」感覚に乏しい。また、ヘッドが柔らかすぎてコシがないため、「頑固な」汚れを力強く削ぎ落とすことができないのだ。

ある意味では、このハンドル自体も使い捨てのような存在と言える。高価な黒・カラーの替えインクを買うくらいなら、同等の値段で本体ごと新品のプリンターを買い換える現代人の心理と似ている。ついでに言えば、このハンドルにはスタンドもフックも付属していないため、置き場所に今も困っている。戸棚の中に収める気には到底なれない。一度でも使った後ならなおさらだ。

参考文献/リンク

  1. 公式サイト:3M Website
  2. 購入先:FriDay 購物;Rakuten 楽天市場
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