近年、シェアスクーター(電動バイクのシェアリングサービス)は主要都市における手軽で迅速な移動手段として定着し、私たちの日常に大きな利便性をもたらしています。しかし、車両を借りる際、外観のキズやバッテリー残量を確認するだけで満足してはいけません。実はそれ以上に注意を払うべきなのが「自分自身のアカウント状態」です。

今回は筆者が実際に体験した恐ろしいトラブルを通じて、シェアスクーター利用時に潜む落とし穴と、命を守るための回避策をお伝えします。

シェアスクーター利用中に起きた悪夢のアクシデント

ある日、筆者は路上に駐輪されていた某社のシェアスクーターをアプリで解錠し、レンタルを開始しました。ところが、セルを回して道路に発進したわずか数秒後、突然バイクの動力が強制遮断(エンスト)され、手元のスマートフォンのアプリからも勝手にログアウトされアカウントが利用停止にされてしまったのです。

原因は未払いの交通違反反則金

後から詳細を調べて判明したのは、過去の利用時に進路変更時の合図不履行(ウインカー出し忘れ)で第三者に通報されていたことでした。運営会社はその反則金の通知をアプリ内通知ではなく登録メールアドレスにのみ送信していたのですが、不運にもそのメールが迷惑メールフォルダに直行してしまい、筆者はまったく気付いていませんでした。その結果、未納のまま今回のレンタルに至り、突然の利用停止と走行中の強制停止措置が執行されたのです。

反則金を支払うまで返却すら拒否される

さらに酷いことに、アカウントが凍結されたため、その場での返却手続きすらアプリ上で受け付けられなくなりました。つまり、反則金の支払いを完了して利用制限が解除されるまで、レンタル利用料が延々と加算され続けるという理不尽な状態に陥ったのです。

走行中の公道で動力を切られるという生命の危機に晒された上、重い車体を押して安全な駐輪場所まで運び、その場で慌ててネットバンキングから反則金を即座に納付しなければなりませんでした。

シェアリングサービスが抱える致命的なシステム欠陥

そもそも、未納の反則金があって貸出不可と判断するのであれば、アプリでの解錠・貸出成立そのものをシステムで弾くべきです。正常に解錠させ、公道に走り出してから遠隔操作で突然動力を断つなど、極めて危険極まりない仕様です。もし幹線道路の激しい車流に合流した直後だったら、一体どうなっていたでしょうか?

違反があった側に非があるのは確かですし、アカウントの利用制限自体は理解できます。しかし、この事例が突きつける本質的な問題は、アカウントに未処理のトラブルがある状態で貸出が行われると、利用者は走行中に突然制御を失うという「致命的な危険」に直面するということです。

せっかくの便利な移動手段も、道路上で突然立ち往生させられては凶器になりかねません。

シェアスクーターを利用する際は、車体の傷やタイヤ、バッテリー残量だけでなく、自身のアカウント状態に警告や未納金がないかを必ず定期的に確認してください。

また、GoShareやiRentなどのサービスを利用する際は、解錠直後にいきなり車道へ飛び出さず、安全な路肩で30秒ほど待機し、システムによる強制停止や警告メッセージが飛んでこないか様子を見ることを強く推奨します。

さらに、各サービスの利用規約を確認し、アカウント問題や未払い金が発生した際の対応フローをあらかじめ把握しておくことも、自衛のために欠かせません。

便利で快適なシェアリングライフを享受するためにも、アカウントの安全管理を徹底し、安全運転を心がけましょう。

付録

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