心地よい春風が吹き抜ける4月。周囲の友人たちが次々と航空券を予約し、春の情緒あふれる日本へ飛び立つ準備を進める季節となりました。

そんな旅人たちの間で、最近ある有名なネタが密かに囁かれています。その名も「春の日本でこれさえ達成すれば、人生が最高に幸せで円満になる3大ToDoリスト」。並べられた3つの項目は、一見すると詩的でロマンチックな雰囲気に満ちています:

  1. 北海道で黄金のイチョウを愛でる
  2. 京都で幻想的な夜の紅葉(ライトアップ)を鑑賞する
  3. 東京で桜娘(サクラガール)たちにもみくちゃにされる

初めて耳にした瞬間は「なんて風情のある贅沢な旅程だろう……」とため息が出そうになりますが……ちょっと待ってください!3秒間深呼吸して、理性のスイッチを入れ直してみましょう。これ、よく見たらとんでもない迷言だらけではありませんか?!


ツッコミ所その1:北海道で黄金のイチョウを愛でる

「北国の黄金に輝く並木道をそぞろ歩き、大地を埋め尽くす落ち葉の絨毯に身を委ねる……」

目を覚ましてください!北海道大学の有名なイチョウ並木が黄金に染まるのは、10月下旬から11月上旬にかけての「晩秋の限定絶景」です!

雪解け間もない4月の春先に北海道へ駆けつけても、イチョウの枝先には寒さに震える小さな若葉の新芽がわずかについている程度。黄金の絨毯どころか、足元に残っているのは半解けの黒ずんだ残雪と冷たい泥水だけです。この時期のイチョウ並木で得られるのは「大自然の過酷さと人間のちっぽけさ」くらいで、幸福で円満な人生などどこを探しても見つかりません!


ツッコミ所その2:京都で夜の紅葉を鑑賞する

「千年の古都の名刹で、夜の灯火に照らされて燃え上がるような深紅の紅葉を見上げる……」

落ち着いてください!永観堂や東福寺、清水寺の息をのむような夜間ライトアップは、11月の秋に開催される「秋の夜間特別拝観」です!

もし4月の春の夜に意気揚々と京都の古寺を訪れ「夜の紅葉を見せてくれ」と門を叩いたところで、見上げれば青々と茂る清々しい「青もみじ(青椛)」があるばかり。しかも夜間拝観のライトアップなど行われておらず、薄手の春コート一枚で冷たい夜風に吹かれながら、固く閉ざされた山門と見つめ合う羽目になります。得られる収穫といえば、仏教の説く「色即是空」の悟りくらいのものでしょう。


ツッコミ所その3:東京で桜娘(サクラガール)たちにもみくちゃにされる

前の2つは季節を完全に間違えていましたが、3つ目はいよいよ正真正銘の「春」です。

4月の東京、目黒川、上野恩賜公園、新宿御苑はまさに満開の桜が咲き誇るトップシーズン。本来の目的は、風雅に春を愛でる優雅な「お花見」だったはずです。しかし、満開の週末に東京の桜名所へ足を踏み入れた瞬間、容赦ない現実が牙を剥きます:

桜の枝を見上げようにも、視界を埋め尽くすのは見渡す限りの黒山の人だかり。身動きの取れないすし詰め状態の中、春の陽気に誘われておめかしをした日本の若い女性たち(桜娘)や世界中からの外国人観光客に前後左右を完全に挟まれ、もはや風流どころではありません。

こうして、心を洗うはずだった文化的な春の旅は、過酷な人口密度の物理法則によって、優雅な「東京のお花見」から文字通り「東京で桜娘たちにもみくちゃにされる人生の荒行」へと神展開を遂げてしまうのです……!(お巡りさん、犯人はこの人です!)


おわりに

思わずクスッと笑ってしまうネット上の旅ジョークですが、これから日本の個人旅行を計画している皆さんに、愛を込めて季節の基本をおさらいしておきましょう:

  • 春(3月〜4月):素直に本州や九州で淡いピンクの桜を愛でましょう。
  • 秋(10月〜11月):この時期にこそ北海道の黄金イチョウを踏みしめ、京都の寺院で深紅の夜紅葉に酔いしれてください。
  • そして「東京の人混みにもまれる」という高難度の人生修行については……身の安全と公序良俗のためにも、適切なソーシャルディスタンスを保ち、カメラのレンズはしっかりと樹上の桜へ向けておきましょう!
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