北海道の都市といえば、現代では札幌、旭川、函館を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、昭和初期(1940年代以前)までは、小樽と函館こそが北海道の経済と物流を牽引する2大中枢都市でした。
札幌からJRの快速電車でわずか30〜40分ほどの距離に位置する小樽市は、明治後期から大正・昭和初期にかけて日本海航路の玄関口として空前の繁栄を誇り、名だたる銀行が支店を連ねたことから「北のウォール街」と称されました。
現在では人口約11〜12万人の落ち着いた港町となっていますが、当時築かれた重厚な石造倉庫群や運河の街並み、レトロな西洋近代建築が今なお美しく保存され、世界中から観光客が訪れるロマンチックな観光地として親しまれています。

北海道の主要都市と小樽の歴史的位置づけ
現在の北海道主要都市の人口規模は以下の通りです。
- 札幌市:約195万人(政治・経済・文化の巨大中枢)
- 旭川市:約33万人(道北の交通拠点・家具や動物園の街)
- 函館市:約25万人(道南の玄関口・歴史遺産と夜景の名所)
- 釧路市:約16万人(道東最大の港湾都市)
- 小樽市:約11万人(百年の歴史薫るガラスと運河の港都)
人口規模こそ落ち着いたものの、小樽が積み重ねてきた百年の港湾文化と重厚な歴史遺産は、北海道観光において唯一無二の存在感を放ち続けています。
小樽観光で絶対に訪れたい4大見どころ
1. 小樽運河(Otaru Canal)
小樽を象徴する屈指のランドマーク。1923年(大正12年)に完成し、艀(はしけ)による荷揚げ作業を支えた運河です。現在は運河沿いの石造倉庫群がレストランやクラフトショップ、ビアホールとして再生されています。
2. 北のウォール街(日銀通りと近代石造建築群)
金融の最前線だった「日銀通り」周辺には、辰野金吾が設計を手がけた旧日本銀行小樽支店(現・金融資料館)をはじめ、旧北海道拓殖銀行や三井銀行の壮麗な石造ルネサンス・バロック様式の近代建築が立ち並び、まるで中世ヨーロッパの街角を歩いているかのような風情が楽しめます。
3. 北一硝子とガラス工芸(Kitaichi Glass)
小樽はかつてニシン漁用の浮き玉や石油ランプの製造からガラス産業が発達し、やがて繊細なアート工芸へと昇華しました。なかでも歴史的木骨石造倉庫を改装した「北一硝子三号館」の「北一ホール」では、167灯の石油ランプの灯火だけで満たされた幻想的な空間でティータイムを過ごすことができます。
4. 小樽オルゴール堂(Otaru Music Box Museum)
メルヘン交差点に位置する小樽オルゴール堂本館前には、世界でも極めて希少なカナダ製の「蒸気時計」が佇み、15分ごとに蒸気を噴き上げながら柔らかな汽笛のメロディを奏でます。赤レンガと石造りの館内には数千点に及ぶ繊細で美しいオルゴールが展示販売されています。
小樽の二大グルメ:伝統の寿司屋通りと極上スイーツ
- 小樽寿司屋通り:日本海の好漁場を臨む小樽には、「政寿司」「旭寿司」など老舗の名店が軒を連ねる寿司屋通りがあります。近海で獲れた新鮮なウニ、イクラ、ホタテ、ニシンなどの握りや海鮮丼は、旅の忘れられない贅沢です。
- 名洋菓子店 「LeTAO(ルタオ)」と「六花亭」:メルヘン交差点のルタオ本店で味わう「ドゥーブルフロマージュ(奇跡のチーズケーキ)」は必食のスイーツです。
アクセスと市内散策のポイント
- 札幌からのアクセス:JR札幌駅から JR函館本線の快速エアポート に乗車し、わずか 約32〜35分 で「JR小樽駅」に直通到着します。
- 徒歩観光のすすめ:小樽駅から中央通りをまっすぐ下れば徒歩約10分で小樽運河へ到着。運河から堺町通り商店街、メルヘン交差点(南小樽駅方面)まではすべて快適な徒歩圏内です。札幌からの日帰り旅行はもちろん、ライトアップと静寂な夜を味わう1泊2日の滞在にも最適です。
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