結論から言えば、DJI Nano を静止状態で録画させ続けた場合、28分が物理的なスタミナの限界です。
わずか52グラムのこのカメラは、手に持つと羽のように軽く感じられますが、録画時に内部で発生する排熱の存在感は強烈です。室内で風のない静止状態でテストした結果、約28分で本体が過熱保護により自動シャットダウンしました。屋外であっても、風が穏やかな日には約20分前後で過熱警告画面が表示されて撮影が中断してしまいます。
この熱問題は個体差や初期不良ではなく、超小型ハードウェアが熱力学の壁に直面した必然的な結果です。
手のひらに収まるサイズと極限の軽さを追求した結果、内部には冷却ファンを組み込むスペースがまったく残されていません。冷却機構のほぼすべてが「外気による対流」に依存しています。
つまり、DJI Nano は本来「動きながら使う」ために設計されたカメラなのです。胸元にマグネットで固定して歩いたり、自転車のハンドルにマウントして風を切って走ったりしている間は、走行風がカメラ筐体から熱を自然と奪ってくれます。しかし、三脚に固定して定点カメラとして放置した瞬間、この高密度な精密ボディは熱を閉じ込める蓄熱ボックスへと変貌します。
長時間の定点タイムラプスや室内のライブ配信、据え置きでの長時間トーク撮影を用途として考えているなら、事前にこの限界を認識しておく必要があります。
空を飛び、風を感じるべきアクションカメラを無風の環境で待機させ続けることは、過酷な熱負荷を強いることになります。撮影環境に対流風がない場合、この「28分のレッドライン」は回避できない物理的現実です。
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