伝統的な民間信仰において、年の瀬に行われる「祭竈節(さいそうせつ)」は、竈神(かまどの神様)や太歳神、屋内の諸神が天界へと戻り、玉皇大帝へその家の一年の行いを報告する節目の日です。神棚には留守を預かる部将のみが残るとされ、民間では一般に「送神(神送り)」と呼ばれています。
この日は旧暦12月24日(地域によってはその前後)にあたり、神々は当日の子(ね)の刻から日没前までの間に天へと昇っていきます。そして正月初四(旧暦1月4日)の夕方に「接神(神迎え)」を行い、再び下界へと降りてきてその家族の善悪を監督・見守るのです。そのため、「送神」は春節(旧正月)の年越し準備の始まりとも位置づけられています。
伝統的な家庭では、この日に祭祀を行って神様への感謝を捧げ、天へと送り出します。
神様が留守になるこの期間は、普段は動かせない神棚や仏壇、祭壇(神明卓)を本格的に大掃除し、神々が戻ってきた時に気持ちよく迎える絶好の機会とされています。
しかし、卓上や神像・位牌の埃を払うだけでなく、ぜひ合わせて注意を払っていただきたいのが「電気配線の安全確認」、とりわけ神棚の神灯(電気ろうそく・仏壇用照明)の点検です。
これらの照明器具は一年中通電されたまま使われていることが多く、コードの被覆が劣化・摩耗しているケースが少なくありません。さらに、長年にわたる線香やろうそくの煙・煤(すす)の付着、そして通電熱が加わることで、コードのビニール外皮が硬化し、ひび割れや脆化(粉状化)を引き起こしやすくなります。この劣化を放置すると、ショートして火災を招き、家族全員の命や家屋を脅かす重大な危険につながります。
そのため、旧暦の送神を終えて祭壇を清掃する際は、照明器具のコードやプラグ周辺に異常がないかを注意深く確認してください。被覆がボロボロになっていたり、ひび割れや焦げた変色が見られたりした場合は、直ちに新しい器具に交換し、すべての電気製品が安全な状態にあることを確認しましょう。
あわせて、住宅用火災警報器(住警器)の作動確認や消火器の設置場所・使用方法を再確認し、日頃から防災意識を高めておくことが大切です。万一の出火時にも迅速な避難誘導と初期消火を行える備えをしておくことこそが、神様のご加護とともに家族の一年の無事と平安を守る最大の知恵なのです。
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